調節機能解析装置

調節機能解析装置とは

調節機能解析装置とはスマートフォンやタブレットの普及に伴って、モニター画面を長時間使用する機会が増えてスマホ老眼や眼精疲労などの眼科疾患を引き起こす健康被害が増加しています。この調節機能解析装置はあまり知られていませんでしたが、眼精疲労など眼のピント調節機能や質を可視化して測定できる装置として、昨今非常に注目を集めています。眼精疲労や調節痙攣・肩こりや頭痛などの不定愁訴などの症状などもビジュアル的に測定できます。2018年にNHKで放送された「ためしてガッテン」でも紹介されて、知られるようになりました。

眼精疲労とは

眼を酷使して眼が疲れた状態から、1日眼を休めても疲れが取れない症状を眼精疲労と言います。そのほとんどは、遠視や普段使用している眼鏡やコンタクトレンズが適切でない場合とされています。そのほか、緑内障や白内障による視力障害・斜位・斜視など眼科全般的に診療を受けることで診断できます。

眼精疲労について

NHK放送内容からの引用

「合っていない眼鏡」が引き起こす眼の疲れや肩こり・頭痛を取り挙げながら、視力以外の不定愁訴から開放される「楽な視力」を知る方法のひとつに調節機能解析装置が紹介されました。以下、番組HPより抜粋です。

目のピント合わせを司る「毛様体筋」という筋肉。実は「毛様体筋に負荷をかけなくてもピントが合う距離」があります。同じ視力の人でもその距離はバラバラ。つまり、毛様体筋がほとんど働かない状態でどこにピントが合うかは、人によって様々なのです。番組ではこの距離を「楽な視力」と名付けました。そしてこの個性こそが、「自分に合った眼鏡」づくりにとって重要だと言います。(途中省略)「楽な視力」を知る方法のひとつが「調節機能解析装置」と呼ばれる装置で検査を行うことです。ところがこの装置は国内に500台ほどしかなく、どこでも検査が受けられるわけではありません。

目の調節機能のメカニズム

私たちの目は、水晶体というレンズの厚みを調節し、ピントを合わせています。この調節にかかわっているのが毛様体筋という筋肉です。どのくらい見えているのかという視力検査とは異なり、調節機能解析装置は毛様体筋の振るえを測定します。どの距離を見るときに緊張状態にあるのかを調べることができます。の場合、物を見るときに楽に見える人は調節微動が小さく、眼精疲労の人は常に緊張状態のため調節微動が大きくなります。眼精疲労がある人は、視力検査など眼科を受診しても異常を指摘されないことが多いですが、調節機能解析装置が有効な検査となることが多くあります。患者様によって異なる「眼に負担がかかる距離」を客観的データで取得することができるため、眼に負担がない距離で「楽に見える」眼鏡を処方することが可能になります。その結果として、最適な眼鏡が完成します。

測定の原理

眼精疲労とは、毛様体筋の活動状態に依存することで、静止視標を注視するときに生じる他覚屈折値の揺れに現れます。これを調節微動と言います。被検眼のレフ測定値を基準とし、視標呈示位置を+0.5~-3.0Dの0.5D間隔・8段階に切り替えてそれぞれにおける静止視標を12秒或いは20秒間注視させて、このときの静的特性を測っていきます。このときの計測値から産出した調節微動高周波成分の出現頻度(HFC)を毛様体筋の活動度合いとして評価していきます。

目の調節機能の測定方法

どの眼科にもあるオートレフと同様のものを使うので違和感なく検査を受けられます。装置を覗くと映像が徐々に近づいてくるので、しっかりと見てください。だいたい片目ずつ5分程度で検査終了します。

 

測定結果の見方

Ref2・Hfc2を読書距離付近の屈折度(-1.0~-3.0D)とHFC値とし、調節幅を負荷+0.5D~-3.0Dでの最大屈折度と最小屈折度の差とします。
グラフにおいて、HFが適正値付近は緑色・適正値以上だと黄色から赤色の表示になります。健常眼では、視標が中間距離から無限遠の場合は緑色を表示し、視標が近方になるにつれて黄色から薄い赤色の表示となります。

調節機能解析装置による測定について

当院では、予約なしで随時検査を受けることができます。気になる方はお気軽にご相談ください。調節機能が改善してからの眼鏡処方となる場合もございます。眼精疲労をはじめ、肩こり、頭痛、めまいなどの症状がある方は、当院にお気軽にご相談ください。

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