目が充血している・目が赤い
目の充血は、目の表面の毛細血管が拡張することで引き起こされます。十分に睡眠を取らないと目の充血を起こすことがありますが、寝不足の場合はしっかりと休息や睡眠を取れば症状は概ね改善します。
一方、目の充血と類似した症状として、目の出血があります。ただし、これは目の表面の毛細血管が何らかの原因で破れた状態のため、充血とは異なります。なお、目が出血を起こすと、白目の一部や全体が真っ赤に染まります。
目の充血や出血は何らか疾患が原因で起こることもあるため、症状が続く場合にはなるべく早期に眼科までご相談ください。
目が充血する、目が赤くなる原因
目が充血したり白目部分が赤くなった場合には、以下のような原因が考えられます。
目に異物が混入している
目の中に埃など微小な異物が混入すると、角膜や結膜を損傷するなどして目が充血したり赤くなったりすることがあります。多くの場合はまばたきや涙によって自然に治まりますが、その後も症状が続いたり異物が除去されない場合には、眼科で治療してもらいましょう。
コンタクトレンズの長時間使用
コンタクトレンズを長時間使用すると、目が乾燥して充血を促進します。目が充血した際には、装用時間を短くしたり(メガネに切り替え)、ソフトコンタクトレンズをワンデータイプのコンタクトレンズに変更するなどして対処しましょう。また、手が不衛生な状態でコンタクトレンズを触ると、目の充血や炎症を引き起こしますので、注意しましょう。
過度の飲酒
アルコールは、血管を拡張させて目の充血を引き起こします。飲酒の際に目が充血したら、飲酒を中断して充血が治まるのを待ちましょう。
目が充血する、目が赤くなる原因として考えられる疾患
目の充血や目が赤くなる原因としては、以下のような疾患の可能性もあります。
アレルギー性結膜炎
アレルギー性結膜炎とは、花粉やハウスダストなどによって結膜がアレルギー反応を起こした状態の疾患です。主な症状としては、目のかゆみや充血、まぶたの腫れ、異物感などが挙げられます。
ぶどう膜炎
ぶどう膜炎とは、光量やピントを調整したり網膜に栄養を届ける役割のあるぶどう膜が炎症を起こした状態の疾患です。主な症状としては、目の痛みや充血、光を眩しく感じる、視界がかすむ、飛蚊症などが挙げられます。
結膜下出血
結膜下出血とは、目の表面の毛細血管が何らかの原因によって出血を起こし、白目部分が赤く染まる状態の疾患です。主な原因としては、咳やくしゃみ、過度の飲酒、ドライアイ、内科的な病気などが挙げられます。
発症しても痛みや視力の低下などは起きないことがほとんどですが、目に異物感が生じることがあります。
ドライアイ
ドライアイは、長時間にわたるパソコン作業や乾燥、コンタクトレンズの使用、加齢などが原因で引き起こされます。主な症状としては、目やにや充血、目の乾き、疲れ、光を眩しく感じる、視界がかすむなどが挙げられます。
眼精疲労
眼精疲労とは、慢性的に目を酷使したり過度なストレスを蓄積するなどが原因で引き起こされる全身疾患です。また、中には近視や遠視、乱視による屈折異常が原因となることもあります。
主な症状としては、目の痛みや疲れのほか、頭痛や肩こり、吐き気など全身に症状が現れます。
急性閉塞隅角緑内障
急性閉塞隅角緑内障とは、急速に隅角が閉塞を起こして房水が適切に排出されなくなり、眼圧が上昇することで発症する緑内障です。発症したら、早急に治療が必要になります。主な症状としては、目の痛みや充血のほか、頭痛、吐き気など全身症状が現れます。
角膜炎
角膜炎とは目の黒目にあたる角膜が炎症を起こした状態の疾患です。主な原因は細菌や真菌による感染や、花粉・ハウスダストなどのアレルゲンによるアレルギー反応が挙げられます。
主な症状としては、目の痛みや充血、まぶたの腫れ、異物感などが挙げられます。
翼状片
翼状片とは、目の白目にあたる結膜が黒目にあたる角膜へと侵入してくる疾患です。主な原因は、埃などの異物の侵入や紫外線、加齢などが挙げられます。発症すると黒目の形状が変化するだけでなく、目の充血や異物感などを引き起こします。また乱視を引き起こします。
目が充血している・目が赤い場合の対処法
目が充血したり赤くなる原因は様々なケースが考えられますが、寝不足による場合は、十分に睡眠を取ることで症状は改善します。また、飲酒によって引き起こされている場合も、体内からアルコールが抜ければ自然と改善するため、特に心配する必要はありません。
その他、コンタクトレンズを常用している方で症状が現れた場合には、一度使用を中止し、メガネに切り替えてみましょう。その結果症状が治まったら、コンタクトレンズの使用法や管理法に問題があるか、レンズそのものが合っていない可能性があります。その際には、できるだけ早期に当院までご相談ください。
目が充血している・目が赤い状態が続く際には、当院までご相談ください
目が充血している状態が長期間治まらない場合や症状が悪化している場合、また、出血を起こしている場合や、頭痛や吐き気など目以外にも症状が現れている場合には、自己判断で放置せずにできるだけ早期に当院にご相談ください。
症状を的確に診断し、適切な治療を行います。